フィクションとノンフィクションのあいだ⑤
これは私の師匠が書いたものです。
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6. 「光の存在の正体」
光の存在。
アニメや小説、映画などでは見る側が感情移入する存在達だ。
そして、光の存在には必ず、敵役となるものが存在する。
でも、現実の世界で光を語る連中は、胡散くさい奴が多い。
表面ではいいこと言ってるけど、裏では何をしてるんだか・・・。
そう考えると、光って都合のいい言葉だなぁ。。。
<光の存在についてだが・・・。
光という言葉には、
光と闇、君はこれらの言葉にどんな印象をもっているかね?>
「光と闇…。一般的には光が善で、闇が悪って構図になるよね。
水戸黄門みたいな勧善懲悪(かんぜんちょうあく)系って、
むしろ、
リアリティーを感じるんだよね。
純粋な正義感の脆さっていうのかな…。
誰だって悪の誘惑に乗ってしまうことはある。
今の俺の状況だって、まさにそれかもしれないし・・・。」
<フフフ…。なかなか人間味のある解釈だね。
だが、私がこれから君に伝えようとしていることは、
「・・・どうゆうこと?」
<その裏の仕組み、といったところだろうか。>
裏の仕組み。。。
陰謀論チックな匂いを漂わせる、なんとも魅力的な言葉だ。
きっと今の僕は、中二病フィールド全開に違いない。
<君が語ったのは、映画でいえば観客の目線からのものだ。
どんな映画にもシナリオライターがいて、
資金がなくてはクランクイン(撮影開始)も出来ないから、
存在を告知するために、
「・・・なんか、ビジネスマーケティングの話みたいだね。」
< [下にあるが如く、上にもかくあり]だ。
理屈は同じなのだよ。
諸君の大半は、観客の席にいるか、
ライトワーカーという言葉があるが、
だが、役者は与えられた台本を演じるのが主体で、
だから、自分が何をやらされているのか、
「・・・要は、
それを仕掛けた何かの意図、
<光と闇という構図を作ったら、
諸君の大半は光の側の役者になろうと志願するのではないかな?
そして、そうでない者達を闇と色付けして区別を始める。
だが、光も闇も、
「…光も闇も、
火をつけて煙をたたせる役と火消し役に分かれているように見えて
実は元を辿れば同じものが手を変え、品を変え、
{要はあんた達はジョ―ジャク(情弱=情報弱者)なのよ(笑)。
何かを知ったつもりになって、
セオが援護射撃をするかのように、やりとりに加わる。
僕は昔から、こういった語調の強い女性が苦手だった。
相手が悪魔でも、どうやらそれは変わらないらしい。。。
「でも・・・なんでほとんどの人間はそれに気づかないんだ?
聞いてみたら、すぐにバレてしまいそうなものなのに・・・。」
{[ネガティブなことは考えるな。
そう言っておきさえすれば、
真実なんかより、自分に都合のいい嘘の方が好きなんだもの。
目を向けさせないようにする古典的で、よくある方法なのにね(笑
<それに、ここに記されていくような事柄には、
[あれは闇の策略だから見てはいけない]と。
少しばかり知恵のある者は、ディスインフォーマー(間違った方
パニック・プロモーターといった存在の類と深読みして、
それを鵜呑みにする者達は、
[見るなと言われると逆に見たくなる]という人間の性質すらだせ
哀れな者達ということだ。>
ク―リとセオの言葉に、僕は反論することが出来なかった。
人間の世界は既成概念が生まれると、
そして、「自分が信じたものが、間違いだったと認めたくない」
もし、ク―リとセオが言っていることが本当だったとしても、
一体何人がその言葉を受けとめることが出来るんだろうか・・・?
彼等は一体どんな意図で、
{なんかさぁー、人間達って悪魔とか、
うちらのこと、ほとんどなーんにも知らないわよね(笑)
敵の正体もよく分からないのに闇の存在がどうとかって、
ミカエルって名前をセコムかなんかと勘違いしてるのもいるし、
人間ってホントに単純よね。あーあ、
昔はもうちょっと楽しませてくれる人間達がいたんだけどなー。}
<獲物狩りはなかなか狩れない獲物ほど、
今の人間は自分から獲物に成り下がっているような者ばかりだ。
そんな獲物を相手にしたところで、ただの作業でしかないのだよ。
悪魔が単純労働をするなど、愚の極みといってもいい位だ。
まぁ、
我々はそういった現状にうんざりしているのだよ。>
そうか。
こいつらは、本当に暇潰しにきてるんだ・・・(´ω`;)
今の人間は、悪魔の暇潰しにすらならないってことか…。
だったら、俺がどんどん情報を引き出して、
この世界をもっと面白いものにしてやる!!!
って、これは人間の味方なのか、悪魔の肩をもつのか、
「ク―リ、セオ、
そこまで言うなら、悪魔のことをもっと教えてくれ。
そうすれば、
そう言うと、悪魔達が笑みを浮かべてきた。
<ようやく、その気になってくれたようだな。
では、ここからが本番といったところだな。>
{聞いてショック死するんじゃないわよ(笑)
もっとも、死んだらあんたの魂はうちらが狩ってあげるわwww}
僕のとった行動はきっと、
悪魔達が最初から計算していた行動なのだろう。
それでもかまわない。
この判断は、
でも、その中には真意を汲み取れる人もでてくるはずだ。
もしかしたら、悪魔達が語る内容を聞けば聞くほど、
希望だと思っていたものが絶望に変わっていくのかもしれない。
でも、パンドラの箱だって、
絶望が出尽くした後に残されたのは希望だ。
偽りやまやかしの希望なんて要らない。
メッキのはがれていく世界の裏に、
僕はどこかで思い始めていた。
たとえ、その末に何も見出せなかったとしても・・・。